糖尿病予防 完全ガイド » 糖尿病の最新研究事情 » 子供の糖尿病予防には母親の栄養状態が大事!

子供の糖尿病予防には母親の栄養状態が大事!

子供の糖尿病「小児糖尿病」とは?

大人の病気と考えられがちな糖尿病ですが、実は子供でもよく起こる病気です。糖尿病にはインスリンを作る能力が極端に落ちてしまう、もしくはまったく分泌されなくなってしまう1型と、インスリンは分泌されるが効き方が悪い2型があります。特に、1型の糖尿病は子供の発病率が高く、10~15歳の間が発病年齢のピークに達する病気です。

ひと昔前までは、遺伝性の病気として考えられていましたが、子供の発症率が高い1型糖尿病の遺伝的原因と後天的原因は50%ずつです。家族に糖尿病がいるかの確率は、1型糖尿病患者の方が2型糖尿病患者よりも少ないことがわかってもいるのです。

乳児期に糖尿病リスクは決まる?

乳児期に適切な栄養を与えられて育つと、遺伝子として記憶が残り、将来的に肥満や2型の糖尿病になりにくい可能性があるとされています。これを「エピゲノム記憶」と呼びます。

また、妊娠期に母親が栄養を摂りすぎた場合や、反対に栄養が足りない場合には、生まれた子供が成人すると2型糖尿病などの生活習慣病を発症する危険性が高まるという説が注目されています。

例えば、人間で妊娠後期にあたる母マウスに対し、血中の脂質を感知して遺伝子の働きを強める体内のセンサーを活性化する薬剤を投与する実験が行われました。この薬剤は母乳に移行し、それを摂取した子マウスの体内の肝臓にて脂肪燃焼を促進させる作用を持つホルモンの働きが強まりました。

その後、離乳後は薬剤などを摂取していないにも関わらず、成人にあたる時期になってから脂肪分の多い食事をとっても、太りにくく糖尿病にもなりにくいという結果が得られました。

このような実験からも糖尿病の予防では、幼児期や子供の時というのは、健康にとても大事だということがわかります。

乳児の糖尿病対策とは?

遺伝的原因と後天的原因のどちらの影響も受ける1型糖尿病ですが、成人よりも子供が多く発症することから「小児糖尿病」といわれています。偏った食習慣や運動不足による肥満、ストレスの抱えすぎといった原因からなる2型糖尿病とは違って、1型糖尿病は予防が難しい病気です。

1型糖尿病は、インスリンというホルモンを作る膵臓内の細胞が死滅して、インスリンが作れない状況になっています。先天性やウィルス感染、自己免疫反応が関係しているといわれているため、乳児の糖尿病対策としてはインスリンを産みだす働きを持つ細胞群の働きが重要になってくるでしょう。

インスリンの分泌を促進するホルモンがある

インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンです。直接インスリンを体内に取り入れるにはインスリン注射しかありませんが、糖尿病患者でなければ利用することはできません。ですので、体内におけるインスリン分泌を活性化するのが大事なのです。

糖尿病を予防するためには、子供の頃からインスリンの分泌を活性化する、体内ホルモンを活用しましょう。下記のページで、糖尿病を予防するためのホルモンを紹介していますので、参考にしてください。

ページの先頭へ