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トマトジュースが糖尿病に示す効果を検証

トマトに含まれるどんな成分が、糖病病の予防・改善に働きかけてくれるのでしょうか。

ここでは、トマトに含まれるリコピンが糖尿病にもたらす効果や、リコピンを上手に摂取する方法を調べています。

リコピンが糖尿病にもたらす効果

リコピンには、病気や老化の原因となる活性酸素を消去してくれる強力な抗酸化作用を持っています。その抗酸化作用によって活性酸素を消去し、血糖値を調節するインスリンの働きを良くしてくれるのです。インスリンの働きが良くなると血糖値が下がるため、糖尿病に良い影響をもたらします。

トマトからリコピンを上手に摂取するには

トマトジュースから摂取する

日本ではトマトを生で食べる機会が多く、生産量の約9割を皮の薄いピンク系のトマトが占めています。このトマトの100g中に含まれるリコピンの量は3~5mgほどと、それほど多くありません。一方、トマトを調理して食す機会の多いヨーロッパでは、皮の厚い赤系のトマトの栽培が主流です。赤系のトマトのリコピン含有量は、100gあたり約10mgとピンク系のトマトの2倍以上ある計算になります。

日本でも、トマトケチャップやトマトジュースには赤系のトマトが使用されています。このことからも、リコピンを上手に摂取するにはリコピン含有量の多い、赤系のトマトから作られるトマトジュースを飲むのが効率的と言えるのです。

トマトジュースにオリーブオイルを加えて加熱し、朝に摂取

リコピンをさらに効率的に摂取するには、トマトジュースにオリーブオイルを混ぜ、加熱して飲む方法がおすすめです。成人女性13名にトマトジュースをそのまま飲んでもらった場合と、オリーブオイルを加えて飲んでもらった場合の血中のリコピン吸収率を比べた実験があります。その実験結果によると、血中のリコピンの吸収率はオリーブオイルを加えて飲んだ場合のほうが、そのまま飲んだ場合より約4.5倍も高かったそうです。さらに別の実験では、オリーブオイルをかけただけの生トマトよりも、オリーブオイルをかけて加熱調理したトマトのほうがリコピンの吸収率が高かったことが分かっています。

また、リコピンの吸収率は時間によって異なっていて、朝が最も高く、次に夜、昼の順番です。吸収量も朝が最も多いという報告があります。

これらの研究結果を合わせて考えると、トマトジュースにオリーブオイルを混ぜ、温めて朝に飲むのが最もリコピンを摂取しやすいと言えます。

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