糖尿病予防 完全ガイド » 見逃してはならない糖尿病の初期症状まとめ » 糖尿病による目のかすみ | 糖尿病の初期症状まとめ

糖尿病による目のかすみ | 糖尿病の初期症状まとめ

ここでは、糖尿病に伴う目のかすみについて情報をまとめています。

糖尿病が目のかすみを引き起こす仕組みとは

糖尿病性 網膜症

糖尿病の自覚症状には体重減少やのどの異常な渇きなどが挙げられますが、もっと深刻で合併症に繋がりやすい症状があります。それが、目のかすみです。「ゆがんで見える」、「一部が欠けて見える」などの異常が現れたら、要注意。「糖尿病網膜症」まで進んでしまうと、失明の恐れもあります。

高血糖でドロドロの血液は、血管を傷めることで知られます。多くの血管が通う網膜内も危険にさらされることとなりますし、損傷が起こる可能性がかなり高いのです。

糖尿病性網膜症の症状

糖尿病性網膜症患者

ほとんど自覚が現れない網膜症。自覚症状が起こる頃にはかなり病状が進行している恐ろしい病です。

自覚症状には飛蚊症や急激な視力低下があります。飛蚊症とは蚊のような小さな虫が飛んでいたり、煙の煤らしきものが漂っているように見える症状。

視線を動かすと虫らしき影がついてくることもあり、影の形は虫のような点だったり、ひも状だったりとさまざまです。飛蚊症も視力低下も、網膜や網膜中心部の出血や異変が原因で起こります。

症状の進行

糖尿病に伴う目の障害は、どのように進行するのでしょうか?順を追ってみていきましょう。

1.単純網膜症

網膜内の血流が悪くなり始めている状態です。毛細血管からの出血が見られたり、一部がこぶのように腫れるという現象が起きたりしますが、自覚症状には乏しいことが多いです。

2.前増殖網膜症

網膜内の血管が詰まり始め、血流が阻害されている状態。血管閉塞や網膜浮腫、静脈異常などが生じ始めます。この段階でも自覚はできていないことが多いです。ただし浮腫による著しい視力低下が起こることで自覚することもあります。

3.増殖網膜症

かなり悪化すると、血流が阻害された血管を補おうと、新生血管が増殖している状態となります。これらの血管はもろく破れやすいため、眼球内に出血が広がりやすく、視力に悪影響が及びます。視力低下や飛蚊症などの自覚症状が現れることで糖尿病性網膜症に気づくことが多いです。ここまで来る頃には、症状がかなり進んでいますので要注意です。

網膜症による合併症

網膜症の合併症に「血管新生緑内障」という症状があります。網膜への血が足りなくなると、血を巡らせるために新生血管ができますが、血管が増えすぎると眼球内の圧力が高くなってしまうのです。これが「血管新生緑内障」であり、視神経を圧迫して目に痛みが走り、目がかすんだり頭痛や吐き気をもよおしたりするのです。

血管新生緑内障は普通の緑内障よりも治療が難しく失明に至ることが多いので、眼球に違和感を感じたら早急に対処することが大切です。

網膜症の治療法

網膜症の治療には、糖尿病の改善と目への直接的なアプローチがあります。

血糖値コントロール

糖尿病の合併症として起こる網膜症は、血糖値が高くなり血管が弱まることで起こりやすくなります。網膜から出血や血管収縮をさせないためには、血糖値を下げる必要があるのです。

網膜光凝固術

糖尿病性 網膜症

新しい新生血管の発生を防ぐために、網膜で新生血管ができそうな部分をレーザーで固める手術です。元々ある血管が出血や詰まりで使えなくなると、血液を巡らせるために新生血管が作られますが、新生血管が硝子体にまで広がると場合によっては失明に繋がる可能性があります。失明を防ぐためには、新生血管の進行を防ぐ網膜光凝固術が有効なのです。

硝子体手術

急激に視力が落ちたら硝子体手術を行います。急激に視力が落ちる原因は硝子体にできた新生血管から出血した可能性が高いので、出血した硝子体をキレイにして増殖膜を除去します。視力が完全に戻ることはなく、あくまで現状維持のための施術です。

糖尿病患者の体験談

体験談1.放置しておくと失明も…

ものが歪んで見えるようになり、情報を調べたら糖尿病網膜症の症状に似ていたので病院を受診したところ、糖尿病と診断されました。網膜症も併発しているので、放置しておくと失明するといわれ、ゾッとしたのを覚えています。

体験談2.レーザーと血糖値コントールで回復

白内障と糖尿病網膜症を併発しており、一時は失明寸前でした。でも、まず糖尿病治療で血糖値をコントロールし、そのうえでレーザー治療も行ったところ、網膜症の増殖活動が落ち着き、視力もある程度回復しました。

体験談3.すりガラス越しの世界を見ているよう

最初はちょっとした疲れ目だと思って病院へ行ったところ、手術が必要でしかも糖尿病だと発覚しました。初診の1か月後に手術が決まりましたが、待っている間にも見えにくくなっていき、誰かに手伝ってもらってやっと生活するような状態でした。手術を受けてからなんとか日常生活に支障がないくらいに見えるようになっています。

体験談4.医師の勧めで眼科へ行くと網膜に出血が…

糖尿病の検査の際、医師に眼科も受診するようにいわれて、網膜症も発症していることがわかりました。ほんのわずかにホコリのようなものがチラチラ見える程度だったので、大丈夫だろうと思っていましたが、網膜に出血とむくみが見られて網膜症だと判明。失明する可能性もあると聞き、ちゃんと治療を受けることにしました。先生に勧めてもらって良かったです。

今から予防しておかないと大変!糖尿病の予防方法をチェックしよう

今から予防しておかないと大変!糖尿病の予防方法をチェックしよう

ページの先頭へ