糖尿病による体重減少 | 糖尿病の初期症状まとめ
糖尿病による体重減少について情報をまとめているページです。
糖尿病による体重減少の仕組み
「静かに進行する」と言われる糖尿病ですが、悪化し始めると、いくつかの自覚症状が現れてきます。体重減少もそのひとつ。「すぐお腹が空く」、「食事量が多いのに、体重が増えない」などの症状を自覚することもあります。なぜこのような事態が生じるのでしょうか?
糖尿病患者の血中には、食事を通して摂取された糖分が滞留しています。本来なら糖分は体内で分解され、ブドウ糖へと生まれ変わり、エネルギー源として各細胞へ送られるはず。しかし糖尿病患者の体内では、これらの働きを司るインスリンなどのホルモンが、充分に機能しなくなっています。
そのため糖尿病患者の身体は、慢性的なエネルギー不足に晒されることとなります。そこですでに体内へ蓄積されている脂肪や筋肉を分解し、不足分を補うために利用するのです。体重がどんどん減少してしまうのはこのような仕組みだったのです。
予防法は?
特に変化のない食生活を送っているのに、体重が減少し始めたという場合は、糖尿病の可能性が濃厚。すぐに病院を受診し、検査を受けましょう。
また糖尿病の治療中、高血糖状態を回避するために処方された薬物のせいで、一時的な低血糖症状が起きることがあります。悪寒や手足の震えなどに襲われるため、急いで糖分を補給しなければならなくなります。
高血糖から低血糖などを繰り返していると、何が正しいのかわからなくなり、不安を感じることがあるかもしれません。こうした事態を乗り切る際におすすめなのが、生活習慣を記したノートをつけること。「バランスの取れた食事をきちんと食べているか」、「いつもより激しい運動をしていないか」など、日々のイベントを振り返りやすい環境を整えておくことが大切です。こうした資料があれば、医師も治療方針を立てやすくなります。
尿の変化にも注意を
「何もしていないに体重が減る」のは、分かりやすい自覚症状ですが、他にも頻尿という自覚症状もあります。糖尿病になると血液中に溜まっている糖分量を調整するために水分が欲しくなります。のどが渇き水分をたくさん摂取するようになると、頻繁にトイレへ行きたくなるのです。10~15分ごとにトイレへ行くようでしたら糖尿病を疑いましょう。
さらに、糖尿病だと尿から糖分も排出されます。尿の臭いも少し甘くなったり、色が濁っていたり、よく泡立つようになったりするとことがありますので、注意深く観察しましょう。
このように、トイレは体調の変化が分かるよい手段です。最近トイレをした際、少しでも尿の臭い・色・回数に変化があれば、医師の診察を受けるようにしましょう。
高齢者に起きる「フレイル」
また、体重減少の理由として糖尿病の他に考えられるのは、高齢者に起きる「フレイル」です。フレイルとは、健常状態と要介護状態の間にいる状態。具体的には、動作が遅くなったり転倒するようになったりし始めた段階です。認知機能やうつ病といった心理的な変化も起こります。さらに、細かく定義として以下の5つの症状が指定されています。
- 体重減少
- 疲れやすさの自覚
- 日常での活動量低下
- 歩行速度の低下
- 筋力の低下
糖尿病に近い症状のため、フレイルなのに糖尿病と勘違いしたり、逆に糖尿病なのにフレイルと思い込んでしまったりする人は少なくありません。血液検査を受けて本当の理由を調べるようにしましょう。
糖尿病患者の体重減少の体験談
血糖値が446も
正月に主人の実家へ帰った時、しきりに「痩せたね~」と親戚から言われました。育児疲れによるものだと思って気にしていませんでしたが、いま考えると糖尿病の症状だったようです。それからインフルエンザになって血液検査をしたときに、血糖値が446もあり緊急検査。
そこで糖尿病だと医師から告げられました。今後の闘病生活に不安が大きかったですが、1歳の娘と主人のために頑張って治療中です。
何もしていないのに3か月で3kg減
57kgの体重が3か月で54kgに落ちて、何かおかしいと思っていました。しばらくして会社の健診で糖尿病であることが発覚。インスリン治療を行いましたが、まだ体重は減り続けている状態です。
今はさらに3kg落ちて51kgになりました。医師からは「太れない人にムリヤリ体重を増やすことはしない」と言われたので、体重については考えないようにしています。
体重減少が続く
体重減少が気になっていたころに受けた健診で、糖尿病が発覚しました。治療中に低血糖が見られるようになり、投薬量が調整されましたが、まだ体重減少が続いており、不安です。
食べても飲んでも飢渇感
1型の糖尿病が発覚し、即入院となりました。確かに当時は、食べても飲んでも飢渇感があり、体重はどんどん落ちていました。
痩せたねと言われ喜ぶが…
周囲から痩せたね、痩せたねと言われ喜んでいたのですが、糖尿病でした。治療の甲斐あり、今は症状が落ち着いていますが、血糖コントロールは簡単ではありません。
インスリンの働きを正常化するホルモンがある
糖尿病を改善するにはインスリン量を増やすことが重要です。近年では、体の中にある「アディポネクチン」や「オステオカルシン」といったホルモンが、インスリンの働きを助けていると研究されています。
こういったインスリンの働きを助けるホルモンについて調べておくと、糖尿病の改善や体重減少に歯止めをかけることができるでしょう。